KENTEXヴィンテージ発掘企画として、コンフィデンスS122Mをご紹介します。このモデルは2000年前半に販売され、人気が高くすぐに品切れとなることが多かったモデル達です。10年たった今、工場からわずかに在庫が見つかり、皆様にご紹介することができました。現在にはない、現在ではできないそのデザインは、機械式時計の魅力を再発見するものです。
※ここで紹介するモデルは、2016年1月17日までの期間限定で、オーバーホール半額チケットが付きます。

ケース径36mmのデザイン

2000年頃に設計されたコンフィデンスS122Mのケース径は36mm。現行モデル(コンフィデンス12、径40.5mm)に比べると直径で10%、面積で20%あまり小型です。
90年代から2000年ぐらいまで、機械式時計のサイズは36mm~38mmが主流でした。その頃は、今ほど機械式時計が一般化されておらず、まだ趣味的で愛好家のものとして認知されていました。2000年過ぎからファッションブランドが機械式時計に本格参入し、いわゆるデカ厚ブームが始まりました。男性ファッションとして機械式時計に注目が集まった結果、より大きく、より目立つものが好まれるようになり、時計のサイズはどんどん拡大していきました。
コンフィデンスS122Mは、ちょうどこの端境期に生まれたモデルです。大きさやインパクトに頼ることなく、知的で品の良いデザインを志向する、こだわりを持った愛好家のために作られました。小ぶりなケースはブレスとのバランスも良く、腕におさまった姿は今のモデルにはないかっこよさがあります。

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36mm径のケースにハイビートムーブメントETA2824を搭載。

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36mmケースとブレスのバランスの良さは、腕につけてこそ映えます。


スイスムーブメントの歴史を宿す名機

2002年、機械式時計のマーケットが拡大する中、ETA社は突如スウォッチグループ以外へのムーブメントの供給を縮小する方針を発表しました。
それを受けて、それまでETA社のムーブメントを使っていたケンテックスですが、良質な時計を適正な価格で提供する方針から、高騰するETAムーブメントの代わりに日本製ムーブメントに切り替える決断をしました。日本製ムーブメントはスペックではETAムーブメントと同等かそれ以上であり、それを搭載したモデルは精度も高く、購入されたお客様からも概ね歓迎される結果となりました。
では、コンフィデンスS122Mに搭載されているETA2824は過去の遺物なのでしょうか。もちろん、そんなことはありません。
ETA2824は、数十年にわたりリファインを繰り返し生産され続けてきたムーブメントです。(もちろん、今も主にスウォッチグループ向けに生産されています。)比較的安価に、大量に、そして良心的に生産されることで、精度と信頼性、整備性は非常に高いレベルにまで達しています。
汎用機でありながら、スイスムーブメントの血脈を守り、その歴史の中を進化し続けた名機です。スイスの、そして世界の3針時計を支えてきたムーブメントと言っても過言ではありません。

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美しい仕上げだけでなく、28800振動のハイビートムーブメントは高精度を誇ります。信頼性や修理のしやすさなども魅力です。


時計愛好家のための一番のおすすめは

筆者が特におすすめするのが、MOPとダイヤモンドで飾られたモデルです。
MOP、ダイヤという宝飾品を使いながらも、上品で知的な仕上がりとなっているのは、36mm径のほどよいサイズのオーソドックスなケースデザインによるものです。この趣味性の高いモデルは、ぜひ時計愛好家の方におすすめしたいと思います。
2000年代から、機械式時計マーケットの拡大に合わせて、ムーブメントもパーツも価格が高騰しています。MOP、ダイヤ、ETA2824、しっかり作りこまれたケースとブレスの時計を、現在この価格帯で見つけることは、世界中さがしても無理でしょう。もちろん、ケンテックスでも実現できません。

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6時、9時、12時位置のダイヤモンドにブラックMOPのダイヤルのS122M-73。外周の模様は精密感があり、光の角度によってハッとするかっこよさがあります。

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宝飾品をつかいつつも非常に男性的に感じるのは、デザインのなせる業です。

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こちらはホワイトMOPバージョンのS122M-72。ホワイトMOPとゴールドのインデックスで優しく上品な雰囲気があります。

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40mm径以上のダイヤルでこのデザインですと少し派手すぎるかもしれません。36mm径であればこそ上品にまとまっています。


今では少なくなったラップ仕上げ

ラップ仕上げとは、ダイヤル表面に厚く透明のコーティングをした後、磨き(ラップ研磨)を施す仕上げのことです。磨き上げた表面はどこまでも平滑で深みのある光沢を湛えます。
通常は表面にクリアをスプレー塗装するだけのものが多く、ラップ仕上げに比べてクリアの厚みも平坦さも違います。また、最近のダイヤルデザインは表面に凹凸の加工がしてあるものが多く、ラップ仕上げ自体があまり見られなくなりました。
一見すると地味ながらも深い光沢を放つこのモデルは、時計のファッション化以前の時代を感じることができる上品なモデルです。その滑らかな光沢は、きっと時計ファンの心を癒してくれるでしょう。

このモデルは会員限定モデルです。ご購入されたい方は、ケンテックスクラブにご加入ください。加入はこちらから。

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ブラックのラップ仕上げのダイヤルとソード型インデックスはシックで男性的です。※会員限定モデルです

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深みのあるラップ仕上げのブラックダイヤルは、静かな湖面のように針やインデックスを映します。

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少しクリームがかり、まるで磁器のようなホワイトダイヤル。※会員限定モデルです

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ブレスとの組み合わせで、とても端正な印象になります。


王道デザインのローマインデックス

ローマインデックスのS122Mは、王道なデザインとして非常に人気がありました。金属感のある放射状仕上げのダイヤルとブレスはとても相性がいいです。

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S122M-70は金属感のある放射仕上げのダイヤル。

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ブレスとの相性も抜群です。